自傷行為
境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)の症状の一つに、自傷行為があります。自己破滅的な行動を起こしたとき、意識が遠のいて周囲と切り離されていく様な感覚(解離状態)となり、自傷行為をすることで気持ちを落ち着けようとします。このとき、恐怖心や痛みを感じられない状態になっています。自傷行為をしたあとは快感を覚えることが多く、何度も繰り返す傾向があります。リストカットは若い年代によく見られ、年齢と共にアルコール依存、薬物依存に変わっていきます。これらの行動がエスカレートし、自殺未遂へと発展して、最悪の場合命を落としてしまうこともあります。自傷行為は、必ずしも死ぬことを目的としていません。自分自身を傷つけることで、心の辛さを軽くしようとしているのです。本人にとって、生きるために必要な行為なのです。
周囲の人に辛さをわかってほしい、という思いから、自傷行為を見せつけることもあります。そのとき、周囲の人が深刻に受け止めすぎると追い詰めてしまいますし、「またか」と軽く見ていると取り返しのつかない事態になってしまいます。自傷行為は言語化できない感情の現れです。ただ癖になっているだけのように見えても、必ず原因があります。境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)の場合、周囲とのトラブル、裏切り、追い詰められた危機感、見捨てられたという絶望感、などがきっかけで、自傷行為を行います。理解が得られないと、ますます悪化することもあるので、適切かつ慎重な対応が必要です。長く見守りながら、命に関わるときには危機介入をしなければなりません。
トゥルーリソースカウンセリングオフィスでは、本人のご相談はもちろん、ご家族や周囲の方がどのように対応したら良いか、というご相談もお受けしております。自傷行為は衝動的なものです。しかし、必ず原因や理由があります。そのことに気づくだけで、随分と良くなります。また、周囲の方が対応を変えるだけで自傷行為が治まります。あきらめず、ぜひ、ご相談ください。
家族、パートナー、友人など
周りの方のためのカウンセリング
また、境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)の方への対応、
家族、パートナー、恋人、友人知人の方のためのカウンセリングを行っております。