境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)の原因
境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)の原因として、幼少期のトラウマが考えられます。
乳幼児期の母子関係で、十分な愛情や保護を与えられなかったこと、児童期の学校生活でいじめや暴力(虐待)にあったことなどが関係しているとも言われます。
また、アメリカでは身体的虐待や性的虐待が多く見られます。日本では、過干渉やネグレクトが関係していることもあり、さらに、18歳までにどちらかの親と離れて暮らしている、父親が不在で家族に関心が薄い、などの機能不全家庭で育ったことも挙げられます。
また、感情や気分の調整と関係しているセロトニン・ドーパミン系の脳内神経伝達過程の障害が境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)を引き起こすという仮説や、遺伝的素因(先天的素因)が関係しているという仮説もあります。遺伝的、先天的素因として、脳の脆弱性や、親が境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)であることなどがあります。
境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)は大脳皮質の前頭前野機能が低いことも要因であると言われており、情動コントロールが正常にできないことで、不安や攻撃性を抑えられなかったり、思考の柔軟性が乏しくなったりするのです。そして、解離状態となって感情や感覚が鈍磨し、自傷行為を習慣的に行っても痛みを感じにくくなります。
さらに、社会文化的な要素も関係しています。都会的なライフスタイルの変化に合わせ、養育態度が変わり、過干渉で支配的な親が増えたことが考えられます。
ただし、環境の影響で必ず境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)になるわけではありません。同じ環境下でも、発症する人もしない人もいます。
境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)を抱えた人たちは、いつも誰かに見守っていて欲しい、家族・友人・恋人には自分の味方になってもらいたい、大切な人に捨てられたくない、という強い欲求を持っています。しかし、激しい感情表現、気分の波、自己アイデンティティの崩壊、虚無感、極端な対人評価によって、人間関係がうまくいかないことが多くなってしまうのです。
境界性人格障害(または境界性人格障害傾向)の症状は、安心を得た状態でなければ出ません。
症状が出ているということは、安心を得て、治る準備ができたということです。
トゥルーリソースカウンセリングオフィスでは、症状が出せた力をリソースとしてカウンセリング・セラピーを行い、回復された方がたくさんいらっしゃいます。
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