ダイエット・過食・拒食・食べ吐きなどの摂食障害
摂食障害は若い女性が多くかかる病気で、食べ物に依存する依存症の一つと考えられています。ダイエットがきっかけとなって、痩せ過ぎてしまったり(拒食)、食べるのが止まらなかったり(過食)、食べて吐いたり(過食嘔吐)、といった行為が見られます。また、リスカットをはじめとする自傷行為や、窃盗癖(クレプトマニア)が伴うことも多くあります。最近では女性だけでなく、摂食障害に悩む男性も増えてきています。
摂食障害の人は、食べ物のことが頭から離れず、常にカロリーを計算したり、食べる量を考えたり、食べることに罪悪感を持ったりしてしまいます。さらに、食べたことを後悔し、それを打ち消すために過剰な運動をしたり、下剤を飲んだり、吐いたりします。摂食障害の中でも、拒食症は特に命の危険があります。餓死する危険性があるのはもちろんのこと、カリウム不足となって気づかないうちに衰弱してしまいます。アドレナリンが出ているため元気そうに活動していることが多く、ある時急に心臓発作で亡くなってしまうことがあるのです。
もし、家族の方や周囲の方が気づいたときは、早急に治療につなげて下さい。本人に治療意欲が無い場合でも、家族の方や周囲の方がカウンセリング・セラピーを受けて対応を変えることで、本人が快方に向かいます。そこまで深刻な状態ではない、と思う方でも、食べ物や体型のことが気になりすぎたり、痩せていないと好かれない、嫌われてしまう、と考えていたりすることがあれば、一度カウンセリング・セラピーを受けてみることをお薦めします。
摂食障害の原因は、心理的なもの、家族関係、などが考えられます。
幼少期に寂しい思いをしませんでしたか?両親や祖父母の仲が悪かったことがありませんか?大人になりたくないと思ったことがありませんか?いじめられた経験はありませんか?お母さんが可哀想に見えたりしたことはありませんか?
人により原因は異なりますが、カウンセリング・セラピーでの治療を進めていくと、そのうち、摂食障害が実は自分を助けてくれていたんだ、ということに気づくはずです。拒食症も過食症も過食嘔吐も、自分を守るための大切な機能なのです。目を背けずに、摂食障害が担っている役割について、しっかり考えてみましょう。ひとりひとりに合ったカウンセリング・セラピーで治療をすることによって、過去の痛みから解放され、自分の感情が感じられるようになります。そして、摂食障害を手放し、自分らしく生きられるようになるのです。
トゥルーリソースカウンセリングオフィスは、摂食障害の治療・相談・カウンセリングを得意としています。ご本人でなくても、ご家族やご友人、パートナーの方などが対応の仕方を変えるだけで、本人の摂食障害が良くなります。ぜひ、ご相談ください。
摂食障害について
体重や体形が気になり、痩せていないと他人から好かれないと思っています。他人からの評価がとても気になります。他人から嫌われたくないために、内面をさらけ出すことに恐怖心を抱くことがあります。その恐怖心から逃れるため、無意識のうちに我慢し、他人に合わせようとします。
思春期痩せ症という言葉で表されるように10代半ばに多くみられますが、現在では20〜30代や、男性にも増えています。何も食べない日が何日も続いたり、太りそうな食品(油、肉、魚、炭水化物などの主食)を避けて海藻類やこんにゃく、野菜、豆腐、ダイエット食品だけを食べたりします。
ダイエット薬を大量に摂取する場合もあります。また、食べ物を細かく刻んだり、食事に何時間もかかったり、食べる順番が決まっていたり、と強迫的になることもあります。とても痩せているにも関わらず、体重が増えることを恐れています。
食事を取っていないのにとても活動的に動き回って、時々倒れることがあります。
拒食症がかなり進むと、カリウムが不足して体がむくんできます。カリウム不足の心臓発作で死に至ることもあります。
拒食症を経て、その反動で過食症や過食嘔吐になることも多くあります。食べ始めると止まらない感覚に陥り、どんなに食べても満たされず、満足感や満腹感を得ることができません。
食べてしまったこと、食べて吐いてしまったことに罪悪感を抱き、落ち込みます。これが次の過食の原因になるのです。食べたことで太ることが不安になり、指などを口に入れて自己誘発嘔吐や下剤や浣腸や利尿剤、ダイエット薬などを飲んだり、過剰な運動をして太らないようにすることもあります。
嫌なことや辛いことがあると、過食や過食嘔吐を気晴らしにする場合もあります。
DSM-IVの診断基準によると、摂食障害(Eating Disorder)は、神経性無食欲症(拒食症:Anorexia Nervosa)と神経性大食症(過食症:Bulimia Nervosa)と特定不能の摂食障害(Eating Disorder Not Otherwise Sprcified)の3つがあります。
むちゃ食い(過食)の繰り返し。時間に関係なく、明らかに多い食べ物を過食すること。また、食べることを止められないという感覚。体重の増加を防ぐために、自己誘発嘔吐、下剤、利尿剤、浣腸などの薬品の使用、または絶食、または過剰な運動をする。
以上のような状況が少なくとも週2回3ヶ月続いている。
自分の評価が体重や体形の影響を過剰に受けている。
標準体重の85%以上の体重になることの拒否。または成長期間中に一般的な体重増加がなく、標準体重の85%以下になること。(標準体重=身長(m)2×22、身長160cmの標準体重は56.32kg、85%は47.87kg)体重が不足している場合でも、体重が増えることや肥満に対する恐怖。
自分の体重や体形の感じ方の障害。自分の評価が体重や体形に影響していると感じる。体重が不足していても、自分が痩せている認識がない。初潮後の女性の場合、無月経(ホルモン剤投与後に月経が起きている場合も無月経とみなされる)食べ物を制限したり過剰な運動をするタイプと、たまに過食嘔吐や下剤や利尿剤や浣腸の乱用などをするタイプがあります。
体重が標準体重の85%以下ではなくても、他の項目を満たしていれば拒食症です。(やせの原因といして考えられる器質製疾患がない。)
神経性無食欲症(拒食症)と神経性大食賞(過食症)の基準は満たさない摂食障害のこと。
女性の場合、月経は定期的にあること以外は神経性無食欲症(拒食症)の項目を満たしている。
体重が正常な範囲であること以外は神経性無食欲症(拒食症)の項目を満たしている。自己誘発嘔吐や薬品を使った代償行為の頻度が週2回未満、または3ヶ月未満であること以外は神経性大食賞(過食症)の項目を満たしている。
過食をしないが、食事の後に自己誘発嘔吐や薬品を使った代償行為をする。食事を噛んで吐き出すことを繰り返すが、飲み込まない。過食を繰り返すが、自己誘発嘔吐や薬品を使った代償行為をしない。
家族、パートナー、友人など周りの方のためのカウンセリング
また、親しい方に問題がある場合、周りの方の対応の仕方を変えることにより、本人の問題から回復することができます。本人はもちろん、家族、パートナーの方の相談もお受けいたします。
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